今回の旅先をモクポに決めて、
いちばん最初にしたことの一つが
「モクポにもスシ屋があるのか」を調べることだった。
そこまでスシが大好きというわけでもないのに、
なぜか今回はそれが気になった。
海の町で食べるスシは、どんな感じなんだろう。
以前、済州島で
かなり美味しいスシを食べた記憶がある。
仕事も丁寧で、
味もきれいだったし、
太刀魚や玉鯛、サバなど
済州ならではの魚を使っていたのも良かった。
それならモクポはどうだろう、
そんな疑問が自然と浮かんできた。


味への期待よりも先に浮かんだのは、
「モクポにも、ちゃんとしたスシ屋はあるのか?」
という疑問だった。
回転寿司やカジュアルなチェーン店なら
あるだろうと思っていたが、
それよりも接客のレベルが高く、
良い食材を使ってきちんとスシを握る店は、
モクポの規模の町には
ないかもしれない、とも思っていた。



出発前に少し調べてみたところ、
モクポにもちゃんとしたスシ屋が二軒ほどありそうだった。
一軒は旧市街に、もう一軒はハダン新都市にある。
そこでモクポ到着初日の夜、
スシを食べに行くことにした。
平日だったからか、
一席だけ空きがあり、
当日の予約が可能だった。
今回訪れたのは、
平和広場の東側にあるスシ アリ。
オープンしてまだ一か月ほどで、
地図にもまだ表示されていない店だ。
住所はこちら。



| つまみの一品を撮り逃してしまった。 アンキモと本マグロのカマトロ、ブリのカマだった。 柔らかなアンキモの鮮度も良かったし、カマトロとブリのカマについては言うまでもないだろう。 |
つまみ7品、スシ11貫、
汁物とサービス、デザートまで含めて全部で21品。
決して短いコースではない。
次の予約まで約2時間半。
ほぼぴったりのタイミングで食事を終えた。
頼んだ日本酒は
一本の半分ほどしか飲めなかったが、
もともと全部飲むつもりではなかった。




全体的に料理は美味しい。
なんというか、「手の味」がある店だ。
ただ、その手の味が
かなりストレートに韓国的だ。
スシ屋であることは間違いないのに、
味のニュアンスは韓国のそれ。
すっきりと整った日本のスシ屋というより、
腕のいい全羅道のクッパ屋の副菜を思い出すような感覚だった。とても独特な体験だった。



海の町のスシ屋らしく、
食材のクオリティは全体的に高かった。
特にマグロは良く、
貝柱も驚くほど良かった。
サバもとてもきれいだった。
ニベのスシを食べたのは初めてだったが、
強く印象に残る味ではないものの、
その試み自体が面白かった。



もう一つ印象的だったのは、
コースに穴子と鰻の両方が
含まれていたことだ。
特に鰻は、
かなり大ぶりの蒲焼きを
巻物にして出てきて驚いた。
シェフの話によると、
「焼き物」には特に力を入れているそうで、
そのため火鉢を
店のいちばん目立つ中央に設えたのだという。



お酒は、
以前とても美味しく飲んだことのある
春霞 レッドラベルを一本注文した。
秋田の酒蔵で、
新政と同じ6号酵母を使った
日本酒だと聞いている。
レッドラベルに限っては、
新政が醸造について
助言したという話もある。
だから以前は、
新政に近いニュアンスを
感じた一本だった。



しかし今回は、少し印象が違った。
開けた直後はアルコールが立っていて、
時間が経つにつれて落ち着き、
飲みやすくはなったものの、
以前の感動をもう一度見せてはくれなかった。

全体として、
手の味を感じる美味しい料理だったが、
味の振れ幅がやや大きいとも感じた。
訪問時にはオープンしてまだ一か月も
経っていないとのことだった。
良い食材を使い、確かな手応えもあるようなので、
これからもっと良くなっていく店だと思う。
別の店を長くやってきたからか、
接客はとても良かった。
そんなわけで、
モクポでの最初の食事は
「モクポ式」の
スシで締めくくることになった。
韓国のおじさん、zzoosでした。

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