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金沢旅行のはじまりとおわり

#3 金沢駅


金沢は日本の本州西側、能登半島がある石川県の県庁所在地だ。

人口はおよそ45万人。地方の中小都市といったかんじ。

比べてみると、大阪が270万人、福岡が160万人とずっと多い。熊本も70万人、鹿児島でさえ60万人ほどで、金沢よりも大きな都市たちだ。

でも実際に金沢に来てみると、熊本や鹿児島より活気があって人が多いと感じる。

ぼくの考えでは、観光客が多いせいじゃないかと思う。

これまで旅してきた日本の都市のなかで、観光客の割合がいちばん高い部類に入る。とくにアジア人ではない外国人がとても多い。

まあ純粋にそう感じただけなんだけど、金沢駅を行き来する人たちを見ていると、100万人以上の都市じゃないかと勘違いするほど。東口に初めて到着したとき、京都駅に初めて降り立ったときと同じように「わあ、人がすごいな」と思ったくらい。

それが金沢の第一印象だった。

たくさんの人。

そのつぎに目に入ったのが、鼓門ともてなしドームだ。

とくに鼓門は、どこかで一度は写真で見たことがあるような、そんな有名な構造物。金沢の伝統芸能で使われる鼓をモチーフにデザインしたらしく、高さは13メートルにもなる大きな門だ。

そこに直接つながっているもてなしドームは、お客さんへのおもてなしの気持ちを表現したものだという。「おもてなし」とは、お客さんを心を込めてお迎えするという意味なんだって。

鼓門ともてなしドーム。そしてその前にあふれる「西洋の」人たち。

それが金沢駅への第一印象だ。

だからここがぼくにとって、金沢旅行のはじまりの場所。

金沢観光の特徴は、「見どころがひとつのエリアに集まっている」ということだ。

都市自体もそんなに大きくはないけど、主な観光スポットがほんとうに「ひとつのエリア」にまとまっている。近江町市場のとなりに尾山神社があって、その奥が金沢城だ。金沢城から道を渡ると兼六園で、兼六園を出ればすぐ21世紀美術館が見える。

金沢城から北に橋を渡るとひがし茶屋街があり、金沢城の南側が繁華街の片町だ。片町から北に少し歩けば武家屋敷の長町があり、南に橋を渡るとにし茶屋街に出る。

一日でぜんぶ回るのはちょっとしんどいかもしれないけど、うまくエリアを分けて体力を配分すれば、すべて歩いて移動できるくらいコンパクトにまとまっている。それが金沢観光の大きな魅力だと思う。

金沢駅はこの観光エリアから少し離れている。近江町市場くらいなら歩けなくはないけど、駅まで徒歩で戻るのはちょっと無理がある。

だから金沢駅って観光とは関係ないんじゃ?と思うかもしれない。

でも、ショッピングが入ってくると話が変わる。

百貨店はコリンボ、つまり片町のほうにあるけれど、金沢駅とその周辺のショッピングモールも相当なものだ。旅行のおみやげを買うくらいなら、金沢駅まわりのほうがむしろ便利という印象。

2階には大きなスーパーもあるし、食堂街にもいろんなお店がある。とくに金沢百番街にあるおみやげ屋さんはほんとうに広くて、駅の1階をまるごと占領しているといっても過言じゃないくらい。じっくり比べながら、試食しながら買い物できるのがよかった。

ぼくも旅の最後には、甥っ子や家族へのおみやげをこの金沢駅まわりのショッピングモールで買った。きっと多くの観光客がそうするんじゃないかと思う。

だからここは、金沢旅行のおわりの場所でもある。

金沢旅行の魅力は、金沢の中だけにあるわけじゃない。

多くの旅行者が金沢を訪れる理由のひとつが、白川郷への日帰り旅だ。それ以外にも、新幹線で20分ほどで世界でもっとも美しいといわれるスタバがある富山にも行ける。

ぼくもそうだった。白川郷に行くために、金沢駅西口にある北陸鉄道乗車券売り場に立ち寄らないといけなかった。オンライン予約のほうが便利とはいわれるけど、現地のことをよく知らない人間にとっては、やっぱり人と話しながら予約するほうが確実だ。

近くの都市、富山に少し行くときにも金沢駅を使った。金沢駅からホテルに戻るとき、バスのぎりぎり終電に乗ったこともあった。

まさに金沢の交通の心臓は金沢駅だ。市内バス、高速バス、空港バス、タクシー、新幹線、在来線、なんでもある。

だから金沢駅は、金沢旅行のはじまりでもあり、おわりでもあり、旅をひろげるための拠点でもある。

普通の日本旅行でいう「拠点の駅」って、元からそういうものじゃないか?と思うかもしれない。そうだ、たしかに。ある程度以下の規模の都市では、鉄道駅がその都市に占める比重がとても大きいのはほんとうのことだ。

でも金沢は、その比重がちょっと大きすぎるように感じる。

観光客が多いせいで、圧倒的に金沢駅に人が集まっているから。

熊本に一か月住みながら熊本駅を訪れた回数より、金沢で7日間の旅のあいだに金沢駅を訪れた回数のほうが、ずっと多かった。それがその比重を証明しているんじゃないかと思う。

とにかく、金沢旅行の中心には金沢駅がある。まあ、そういうはなしだ。

写真をたくさん撮りたくなるくらい、かっこいいばしょでもあるし。

韓国のおじさん、zzoosでした。


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zzoos

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