2017年の九州一周を含めて、だいたいの九州はもう行ったと思い込んでいました。ところが少し前、私はまだ佐賀県に一度も行ったことがないと気づきました。九州を一周しながら、そこだけきれいに抜けていたのです。
佐賀県で有名な都市を考えてみても、ぱっと思い浮かばない。だから抜けていても仕方なかったのかな、とも思いました。旅の途中で出会った日本人も「それはあり得るね」という反応でした。
今回の旅を考えたとき、佐賀県が頭に浮かびました。福岡のすぐ隣なのに、なぜかあまり有名ではない町。今回はそこへ行ってみよう。
佐賀県でいちばん有名な都市はやはり佐賀市でしょう。県庁所在地で、県内最大の都市です。でも旅行で訪れるには少し地味で、面白くないという話もあるようです。そこで観光で有名な都市を探してみると、唐津と嬉野が浮かび上がってきました。

小さな町を横切る塩田川の川辺が魅力的に見えた嬉野は、温泉で有名な場所でした。春を待つ冬の時期に温かい温泉に入るのも、きっと良い旅になります。でも今回の目的地は唐津に決めました。Googleマップを眺めているうちに、呼子と波戸岬を見つけてしまったからです。
旅のドキュメンタリーだったと記憶しています。済州島のオルレギルを参考にして、九州でも「オルレギル」を作ったという話。その中で唐津コースの終着点が波戸岬でした。
そして古い木造の建物でおばさんたちがサザエを焼いている風景があり、その場面が強く記憶に残っていました。あのサザエを食べたくなったのです。
はい、旅の目的地はこうやって瞬間の気分で決まります。そんなものです。刺さったら行く。
※ ちなみに九州オルレの公式サイトでは唐津コースが見つかりませんでした。調べると2017年に閉鎖されたという話もあり、2025年に終了したという情報もあります。いずれにしても現在は「オルレギル」としては管理されていないようです。

九州を旅していると、生きたままのイカをさばき、元の姿に戻して皿に盛るイカ刺し、つまりイカ活け造りを出す居酒屋をよく見かけます。そのイカ活け造りは呼子で特に有名になり、全国的にも広く知られるようになったと言われています。そのため、人によってはイカ活け造りを「呼子イカ」と呼ぶこともあるそうです。
これも有名な場所で一度は食べてみたかった料理でした。波戸岬と呼子。少しずつ旅のイメージが形になってきます。この二つを目的地に入れ、唐津で数日滞在する計画を立てると、だいたい次のような日程になりました。
福岡空港 → JRで唐津 → バスで呼子 → 1泊 → バスで波戸岬 → バスで唐津 → その後唐津で3泊しながらゆっくり観光 → JRで福岡空港 → 帰国
旅の輪郭が決まったので、あとは実行です。呼子の旅館と唐津のホテルを予約し、福岡までの飛行機を取りました。そして2026年2月10日、再び旅が始まりました。

10時50分に仁川を出発した飛行機は12時30分ごろ福岡に到着しました。入国手続きを終え、13時50分ごろには国内線ターミナル地下の駅から姪浜行きの電車に乗ることができました。本当は筑前前原まで直通で行けたかもしれませんが、私が乗った列車は途中で乗り換えが必要でした。
14時過ぎに姪浜駅に到着し、別のホームから筑前前原行きに乗り換えました。

筑前前原駅では、14時40分発の唐津行きに乗ることができました。これが二回目の乗り換えです。
空港から唐津まで直通の列車もありますが、平日は一日に二本程度だそうです。早朝と夜。普通の旅行では、空港-姪浜-筑前前原-唐津ルートで一〜二回乗り換えるつもりでいたほうが楽でしょう。
ちなみに空港から唐津までバスで行く方法もあります。時間が合えばこちらの方が便利かもしれません。
結局、時間が合えば早くて楽な方法がありますが、そうでなければ何度も乗り換えて時間がかかります。そして私はまさにそのルートを体験しています。
せめてもの救いは、呼子までの区間でiPhoneに登録しておいたICOCAカードが使えること。韓国の交通カードと日本の交通カードをどちらもエクスプレス設定にしておいても、日本ではICOCA、韓国ではT MONEYとして自動決済されます。
ここまでは新しくきれいな地下鉄のようでしたが、筑前前原からは古い地方列車の雰囲気です。平日の昼だからか人も少ない。ガタガタ揺れる列車と独特の匂い。曇っていた空からついに雨が降り始めました。

飛行機、バス、列車と乗り換えるたびに、色や匂い、音が少しずつ変わっていました。気づけば私は日常から旅へとゆっくりと移り変わっていました。そして窓の外に玄界灘が見えた瞬間、完全に旅モードに切り替わりました。




ついに唐津駅に到着しました。
しかし、まだ旅は終わりません。今日は呼子まで行かなければなりません。こんなに時間がかかるとは思っていませんでした。Googleマップで調べたときは「空港から電車一本で唐津まで行けて、あとは少しバスに乗ればいい」と簡単に考えていました。
唐津駅から呼子まで行くバスは二種類あります。一つは唐津駅前から出るバスで約35分。もう一つは唐津のバスが集まる大手口から出るバスで、少し遠回りになるため約50分かかります。
ちょうど運よく、唐津駅前から出るバスに間に合いました。ラッキーです。


16時を過ぎて、ようやく呼子に到着しました。空は曇っていますが、雨は止んでいます。
呼子は本当に小さな港でした。とても静かで落ち着いた場所です。「家を出てから12時間、やっと着いた」という安心感がありました。あとは予約した旅館まで歩くだけです。


旅館まではすぐ着くと思っていましたが、それは甘い考えでした。Googleマップに徒歩27分と表示されていたのをなぜ無視したのでしょう。最後はかなり急な上り坂で、スーツケースを引きながら登るのは大変でした。実際には30分以上かかりました。
雨が止んでいて本当に良かったです。もし雨が降り続いていたら、「旅館まで歩く」という判断を強く後悔したでしょう。
翌日のチェックアウトで分かったことですが、バス停から旅館まで行くバスもありました。ただし本数が少なく、時間が合わなければ利用できません。今日一番口にした言葉は「時間が合えば」かもしれません。小さな町を旅行するときは、バスの時間確認がとても大事です。


ついに今日の宿、尾ノ上旅館にチェックインしました。夕食は18時に予約していますので、まずは大浴場へ。ここは温泉ではなく、普通の大浴場です。呼子は温泉地ではありません。
それでもこの旅館を選んだ理由は、呼子イカを食べるためです。夕食に呼子イカが出るからです。お風呂でさっぱりして、少し休めば夕食です。とても楽しみです。
尾ノ上旅館での夕食については、次の投稿で詳しく書きます。今回はここまで。
韓国のおじさん、zzoosでした。

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