[ ]

鹿児島のおひるごはんは、とんかつで

#22 黒田、丸一


鹿児島につくと、おひるはいつもとんかつをたべる気がします。とんかつという料理は日本のどこへいってもよくみかけるし、おいしいお店もおおいですよね。

そのなかでも、鹿児島のとんかつには鹿児島だけの魅力があるとおもうんです。鹿児島の黒豚をつかったとんかつは、あぶらのこうばしさと、お肉のしっかりした食感がちがいますから。

:: ひろくてきれいな厨房が印象的な、とんかつ黒田

鹿児島中央駅のきたがわに、人気のとんかつのお店があります。まえに一度いこうとしたのですが、定休日でいけなかったばしょです。とんかつ黒田というところです。食べログの点数が3.64で、鹿児島市内のとんかつのお店のなかでもかなりうえのほうをたもっています。

お店の入口にある券売機でチケットをかうと、店員さんがせきまであんないしてくれます。お店はとてもひろくてきれいな厨房を完全にオープンにしていて、ほとんどのせきは厨房をみるかたちのカウンター席です。四人がけのテーブルが三つほどあります。

まずは生ビールの小さいのを一杯のみます。

おひるの時間なのに、です。ワイシャツをきたとなりのせきの人たちが、ちらちらとうらやましそうにみている気がする、なんて想像をします。ほんとうのところはわかりません。でも、ほかの人がはたらいている時間にビールを一杯のめるという、こういう感じそのものがいいんですよね。旅行者の特権みたいな。

とんかつをたべにいくと、いつもでてくるキャベツのサラダです。

ほんとうにふしぎです。韓国でたべるときは、キャベツの食感がずっとかたいんですよ。日本のとんかつのお店でたべるキャベツは、ずっとやわらかくて、あまみがあります。

もしかしたらこれは、キャベツそのもののちがいかな、ともおもってみます。おなじなまえの野菜でも、あじがはっきりちがうものがあります。こんなにちかい国どうしなのに、です。キャベツもそういうもののひとつかもしれません。

とんかつ黒田のシグネチャーメニューはミックスフライ定食です。ヒレ、ロースのほかにも、いろいろなスタイルのフライを順番に、まるでコース料理のようにだしてくれるスタイルです。

でも今日のわたしは、シンプルではっきりしたものがたべたかったんです。それでロースカツ定食をたのみました。

ちいさなロースが三切れでてきました。赤身とあぶらの割合がちがっていて、たべるたのしさがありました。鹿児島の黒豚はバークシャー種なので、あぶらのこうばしさがちがうんです。だからあぶらの割合がたかい部分のほうが、よりこうばしくてやわらかいです。

ころもがとてもあかるい色で、きれいです。おみそしるも、じぶんでつけたようなたくあんも、ぜんぶすっきりしたあじです。ぜんたいにおもたくない、わかい人がすきそうなあじだとおもいます。

いつかまたよるときには、特上のミックスカツ定食をたべてみたいですね。

鹿児島のおおくのとんかつのお店のなかでも、おすすめできるところです。

:: 独特なころもで有名な、丸一

鹿児島のにぎやかな通りである天文館のにしのはしのあたりに、鹿児島銀行がはいっている、ちゃいろのレンガのおおきなたてものがあります。鹿児島中央ビルです。

このたてものの地下に、お店がいくつかあつまっているなかちかグルメタウンというのがあります。あとでまたご紹介する鳥夢とか、いつも満席の田中カレーのようなお店が、ぜんぶここにあつまっています。

そのうちのひとつが、味のとんかつ丸一です。「くろい」といえるほど、とくにくらい色のころもが特徴です。鹿児島でもっとも有名なとんかつのお店のひとつだといっても、だれも反対しないところでしょう。

おひるの時間にいってみたら、ちょうどランチセットがありました。しかもねだんがあやしいくらいやすいです。それですぐにたのみました。

わたしがすわったカウンター席からは、とんかつをつくるすがたがとてもくわしくみえました。ぶあいそうな表情のご主人が、あせをたくさんかきながらとんかつをあげていらっしゃいました。かわっているのは、とんかつをきるまえに、ほうちょうをあげあぶらにつけて温度をあげてから、とんかつをきっていたことです。なにか理由があるんでしょうね。

いよいよロースランチ定食がきました。たしかにころもがくらい色です。お肉もあつくて、りょうもとてもおおいです。

期待しながら一口たべてみて、ざんねんながら、これは黒豚ではないかもしれないとおもいました。だからやすくできたんでしょうね。どうしてそうかんじたかというと、黒豚だけのあの、あぶらのこうばしさがかんじられなかったんです。

でもそれは、このとんかつがおいしくなかったという意味ではぜんぜんありません。ただ黒豚ではないかもしれない、ということです。

このとんかつの特徴、あのくらい色のころもがとても独特でした。とんかつでかんじたことのないあじです。何切れかたべているうちに、なぜかしたしみのある感じがしてきました。

あ、これ、韓国でたべていた、むかしながらのフライドチキンのころもとにたあじがしますね。たぶんころもにあじつけをつよくしているので、あげながら色もくろくなって、ほかのとんかつではたべたことのないあじになるんじゃないかとおもいます。

とてもあつくて、りょうもおおいほうです。おみそしるがこうばしくてよかったですが、なによりつけものもクオリティがたかかったんですよね。おいしいとんかつのお店は、たしかにつけものもごはんもいいんです。

もしこのお店にまたよることになったら、ランチセットよりも上ロースカツ定食のようなものをたべてみようとおもいます。そうしないと黒豚のあじをちゃんとかんじられない気がするので。

韓国のおじさん、zzoosでした。


zzoos

live in seoul, love in drink, snap in breeze