旅も半分以上がすぎました。
毎日列車にのってうごきまわる旅をしてきて、ついに鹿児島市に着きました。
これから3日間、ここで食べて飲む時間をすごすつもりです。
鹿児島といえば、やっぱりいも焼酎ですよね。
火山の地形なので、お米よりも、さつまいものような作物がよく育つ地域なんだそうです。
だから日本のほかの地域のようにお米でお酒をつくらず、さつまいもでお酒をつくるといいます。
「さつまいも」という言葉がありますよね。
この「さつま」というのは、鹿児島の昔の地名なんです。
つまり、さつまいもという言葉そのものに、鹿児島の地名がついているんです。
さつまいもといえば鹿児島、鹿児島といえばさつまいも。
まあ、そんなイメージなんです。

:: 天文館でいちばん有名な立ち飲み、キリツ
立ち飲みというのは、立って飲むお店という意味です。
韓国語でいうと「ソンスルチプ」くらいでしょうか?
英語ならstand-bar?
日本にはこういうお店がときどきあります。
特徴はやっぱり安いこと。
そしてテーブルをシェアしながら飲むので、知らない人と会話がまじることもあります。
ゆかいな雰囲気のお店が多いそうです。
鹿児島いちばんの繁華街、天文館にも、こんな立ち飲みがあります。
ここは鹿児島らしく、焼酎専門のお店です。
それが、立ち飲み屋 キリツです。


入口のすぐよこに食券機があります。
メニューやカウンターにならんだ焼酎やつまみを見て、値段を確認します。
それから、その値段の食券を買って、カウンターのスタッフにわたせばOKです。
食券に、つまみや焼酎の名前が書いてあるものもあります。
でも種類がとても多いので、値段だけ書かれた食券を買わないといけないこともあるんです。
そんなときは、食券をわたしながら、なにを注文するのか伝えないといけません。

焼酎を2杯飲みました。
BEYOND GODAIと小鹿。
BEYOND GODAIは、きのう寄った薩摩川内でつくられた焼酎で、さいきん流行っている香り系の焼酎でした。
小鹿は、もっと正統派の焼酎の味でした。
つまみは、ポテトサラダとさつま揚げを注文しました。
いちばん安い焼酎が250円くらいで、つまみも安いものは250円です。
立って食べるという不便さはあります。
でも、気になっていた焼酎を安く飲んでみられるのは、とても大きなメリットです。
焼酎2杯とつまみ2つで、ぜんぶで千円ちょっと。
おどろきじゃないですか?

でも、ひとりで行くにはちょっと気まずいです。
立ち飲みならではの雰囲気、となりの人と自然に話がまじるのを期待していたんですけど。
ここはお店が大きいからなのか、それともちょっと時間が早かったからなのか。
テーブルをわざわざシェアする必要もありませんでした。
それで、みんなそれぞれのテーブルで、自分たちのグループと話していたんです。
ひとり旅のわたしは、ほかの人と自然に話したかったんですけどね。
それで、2杯だけ飲んで、次のお店に移りました。

:: 鹿児島でいちばん好きな焼酎バー、S.A.O
日本のほかの街にも、焼酎バーはあります。
でもやっぱり、焼酎の街・鹿児島には、すてきな焼酎バーがたくさんあります。
その中でもわたしがいちばん好きなお店、鹿児島に着いたらまっさきにかけつけるお店が、このS.A.Oです。
ほかの焼酎バーよりここが好きな理由は、やっぱりマスターです。
マスターの、焼酎へのとことんこだわる情熱のようなものを感じられるお店なんです。
毎回あたらしい焼酎を紹介してくれるのは、もちろんです。
焼酎のあたらしい飲み方や、おもしろい情報を教えてくれたりもします。


とくにわたしは、ここに着くと、1杯目に萬膳の前割りを飲むんです。
前割りというのは、焼酎の飲み方のひとつです。
焼酎をそのまま飲むのはストレート。
氷を入れて飲むのはロック(英語のon the rocksを日本風に略したもの)といいます。
水で割って飲むのは水割り、お湯で割って飲むのはお湯割りです。
ソーダで割って飲むのは、ソーダ割り、または炭酸割りといいますよね。
「割り」という言葉が、まぜるという意味です。
前割りは、もうすこし独特な方法なんです。
焼酎を水で割って、一定の時間がたってから飲むものです。
写真に見えるツボのようなものに、何日か入れておくんです。
そうすると焼酎のアルコールがやわらかくなって、水といっしょに落ちつきます。
だから、ただ水で割っただけのものより、まるくおとなしくととのった焼酎が飲めるんです。
しかもS.A.Oのマスターは、自分で蔵元まで行って、萬膳を仕込むときに使う水をくんでくるんです。
つまり、萬膳をつくったまさにその水で、前割りにするんですね。
だから一体感がもっとすぐれている、という説明でした。
じつはわたしは、そこまでの味のディテールはわかりません。
でも、その情熱と執念が好きなんです。



でも今日は、萬膳の前割りは飲みませんでした。
「鹿児島に来ました」とあいさつするために寄っただけなので、1杯だけ飲むつもりでした。
ホテルにもどって、桜島の夜景を見ながら、もう一度温泉に入りたかったんです。
おすすめをお願いしたら、3種類のボトルを見せてくれました。
わたしがえらんだのは、かわいいラベルのTROPICAL TIGERという焼酎です。
名前のとおり、ゆかいで元気な味でした。
ソーダ割りで飲むのにぴったりなお酒でした。
予定どおりソーダ割りを1杯だけ飲んで、温泉がしまる前に、なごりおしいお別れのあいさつをして、席を立ちました。
まあ、どうせ鹿児島にいるあいだは、毎日寄るお店なんですけどね。
韓国のおじさん、zzoosでした。
