
鹿児島城から鹿児島県立博物館までつづく、まっすぐのびた道がすきです。
高い建物がないので、視界がひらけているだけじゃなく、並木がきれいなんです。
小さな花壇も、よく手入れされています。
ところどころには、まだ水路のあとも残っていますし。
わたしのすきな食堂やカフェも、このあたりにあります。
天文館が商業的な繁華街だとしたら、こちらの通りは文化と行政があつまっている感じ、とでもいいましょうか。
とにかく、わたしがもっとすきなふんいきのエリアです。


ちょうどこの道のまんなかに、鹿児島市立美術館があります。
はい、そうです。
市立です。
たかが(?)市立美術館なのに、その所蔵品のリストがすごいんです。
日本の美術館はバブル期に美術品をたくさんあつめたとはいいますが、市立美術館のレベルがこれほどなら、おどろくしかないですよね。
それもそのはず、鹿児島県には県立美術館がないので、じつはここが県を代表する美術館なんです。


:: ミッフィーといっしょにまなぶモダン・アート
暑い真夏の旅なら、屋内の予定をいれるのがいいという話はしたことがあるじゃないですか。
長島美術館やかごしま水族館によったのも、おなじ理由でした。
ちょうど美術館のホームページをみたら、「美術館に行こう!ディック・ブルーナに学ぶモダン・アートの楽しみ方」という展示がひらかれていたんです。
ディック・ブルーナは、有名なキャラクター、ミッフィーをうみだしたオランダの作家です。
暑さをさけて屋内で、いい展示までいっしょにみられるなんて、一石二鳥!
なので、きょうの予定は鹿児島市立美術館です。
わたしの記憶がただしければ、二回目の訪問だと思います。
はじめては、九州一周をした2017年だったはずです。
ほんとうにひさしぶりにくる場所ですね。


今回の特別展「美術館に行こう!」は、ディック・ブルーナがかいた絵本『うさこちゃん びじゅつかんへいく』の内容を、じっさいの展示でといて説明する展示でした。
具象の静物画と抽象の静物画をならべて「ふたつの絵のちがいはなんでしょう?」ときいたり、抽象的な構成の作品をまえに「音楽を想像してみてください」といったりするんです。
そして、鹿児島市立美術館がじっさいに所蔵している作品をサンプルとしてみせてくれるんです。
子どもといっしょにみたら、とても教育的だろうなと思う、おもしろい展示でした。
でも、
とうぜんですが、ミッフィーとそのなかまたちのキャラクターが展示全体にいっぱいです。
展示をぜんぶみおえて出るときには、モダン・アートへの理解よりも、かわいいミッフィーの顔だけが頭のなかにいっぱいなんです。
そして、その動線のさいごには、ミッフィーのキャラクターグッズの特別販売ショップがあります。
ああ、わたしもけっきょく、たくさん買ってしまいました。
これ、すごく商業的な展示ですね。



:: 常設展には有名な画家の作品がいっぱい
もちろん、ここ市立美術館は、常設展のためだけにおとずれても十分な場所です。
鹿児島出身の日本の画家、黒田清輝や藤島武二のような作家の作品をたくさん所蔵しているだけじゃなく、モネ、ピカソ、カンディンスキー、ウォーホル、ロダン、セザンヌ、マティスなど、有名な作家の絵画や彫刻作品をみることができるんです。
しかも、モネの『睡蓮』は睡蓮連作の初期の油彩画で、セザンヌの『北フランスの風景』は、九州の公立美術館にはじめてはいったセザンヌ作品なんだそうです。
美術館にはいると、まっさきにむかえてくれる彫像が、ロダンの作品『カレーの市民』のなかで代表的な人物である『ユスタッシュ・ド・サン=ピエール』の単独像です。
わたしのように、旅のとちゅうで美術館によるのがすきなかたなら、ここ鹿児島市立美術館は、鹿児島観光でははずせないポイントだと思います。
ちかくに鹿児島県立博物館やかごしま近代文学館のような場所もあるにはありますが、やっぱり美術品をみるならここです。
展示をみたあと、ちかくのカフェ、DinizやLuck Apartmentのようなところでコーヒーを一杯のむのもいいですよ。

韓国のおじさん、zzoosでした。
