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金沢、海鮮がおいしいんです!

#6 一合半ぶん家


やっと、旅の初日の夜です。

金沢は、新鮮な海の幸が安くておいしいことで有名だと聞いていました。日本人の友達が言うには、金沢の回転寿司は、ちゃんとした寿司屋と同じくらいおいしいって。

それほど有名なんだから、今夜は当然、海鮮です。新鮮なお刺身が食べたかった。

ホテルから道を渡って、片町の裏路地——木倉町へ向かいました。いくつかのお店の扉をたたいたんですが、どこも満席。予約なしでは席がないんです。まあ、それが今の時代の流れですよね。外食するなら予約をする。でも、わたしみたいな自由な(?)旅人は、予約ってあんまり好きじゃなくて。

暗くなった公園に座って、グーグルマップをながめていました。二、三回断られたら、やっぱり気分が沈みますよね。もう何軒か見つけて、半分あきらめながら近くにある一合半ぶん家という店の扉を開けました。

よかった、お店はすいていました。予約で満席のお店が多いなか、席に余裕があるのはいい兆候とは言えないかもしれないけど、何度も断られたあとだったので、席があるというだけで、ありがたい気持ちになりました。

日本では、席についたらまず飲み物を注文する文化がありますよね。座ってすぐビールを頼むことを「とりあえずビール」と言います。なので、わたしも席についてすぐ注文しました。

でも、ビールではなくて。黒霧島をソーダ割りで。最近はビールよりも焼酎割りを飲むことが多くなりました。

ここは席ごとにタブレットが置いてあって、それで注文するシステムなんですね。英語や韓国語にも対応していて、写真もあるので、どんな料理かわかりやすい。

お刺身が食べたくて来たお店なので、一人用の盛り合わせを注文しようとしたら、いくつか種類がありました。のどぐろが入った5種盛りの刺身を選びました。

のどぐろは、脂ののった白身魚で、値段も高くておいしい魚です。

この魚こそが、金沢を代表する魚だと言われています。どのお店に行ってものどぐろを扱っています。あとで聞いた話では、金沢でのどぐろの消費量があまりに多いから、韓国から輸入することもあるんだとか。

ついに刺身が来ました。真ん中の白いやつ、それがのどぐろです。ほかにも、まぐろとぶり、そして甘えびも。

ほかのネタも新鮮でよかったけど、とくにのどぐろは。

ほんとうに、おいしかった。

実は春はのどぐろの旬じゃないんです。いちばんおいしい季節は、脂がたっぷりのる晩秋から冬。なのに、旬じゃないのに、このおいしさ?

さすが金沢ののどぐろは、ちがいますね。

今が旬の海産物も、ひとつ注文してみます。ホタルイカです。

このホタルイカが、今まさに金沢で旬を迎えています。富山湾で獲れたものが流通しているんだそうです。このシーズンに富山湾へ行けば、手ですくえるほどホタルイカが押し寄せてくるという話も聞きました。

刺身ではなく、酢味噌和えで注文しました。さっとゆでて、酢と味噌で作ったタレをかけたもの。甘酸っぱくて、おいしかった。

久しぶりに日本で一杯やるんだから、好きなアジも注文します。ほんとうにおいしい魚なのに、なぜか韓国ではあまり食べられないんですよね。

今回注文したのは、アジなめろう。アジを味噌やねぎ、しょうがと一緒に叩いたものです。お腹がいっぱいのときのお酒のおつまみにぴったり。

日本酒を一杯飲もうとメニューを見たら、種類が多くて少し迷いました。ChatGPTの力を借りて選んだのは、手取川 純米大吟醸 無濾過生原酒 石川門。名前が長いですよね。

手取川はブランド名。純米大吟醸はお酒のランク表示です。無濾過はフィルターで濾過していないという意味で、生原酒は水を加えていない原酒のまま、ということ。石川門はお米の品種の名前で、石川県で醸造用に特別に改良されたお米だそうです。

一杯けっこう高いお酒だったんですが、残念ながらわたしの好みとは少しずれていました。純米大吟醸だったからだと思います。等級が高すぎる日本酒、つまりお米をたくさん削って作るお酒は、個性が失われて、逆に米の味が際立つというか。

あとで飲んだ手取川のお酒はぜんぶおいしかったんです。よりによって、高くて飲んだこのお酒だけが、あまり好みじゃなかった。

まあ、こうして初日の夜ごはんを済ませることができました。

正直に言えば、とびきり素晴らしいお店とは言えませんが、平均点はあげられるお店です。タブレットで注文できるのも便利だったし、注文してから料理が出てくるのもとても速かった。食べログの評価も3.45だから、なかなか優秀なところです。

まだ旅の初日ですからね。金沢がどんな場所なのかもよくわからなくて、雰囲気をつかんでいる最中です。予約なしであちこちのぞいてみたり、こうして平均点の刺身を食べてみたりしたので、残りの旅はもっと楽しくなるはず。

それにしても、金沢の海鮮は、あの評判どおり、ほんとうにおいしかった。

ちなみに、この先の旅では、のどぐろとガスえびを飽きるほど食べることになるんです。ははは。

韓国のおじさん、zzoosでした。


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zzoos

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