韓国でもこのイメージがどれくらい知られているのかわかりませんが、日本の人たちのあいだでは、金沢という街は「海鮮がおいしい街」というイメージがとても強いんです。
「金沢では回転寿司に行っても、ほかの街のお寿司屋さんより美味しい」と言われることもあるくらいです。
総務省統計局が毎年おこなっている家計調査のデータを見てみると、1人あたりの外食における「すし」への支出額で、ほぼ毎年全国1位になっているのが金沢なんです。
それだけ金沢の人たちがお寿司をよく食べているということでもあり、いいかげんなお寿司屋さんでは生き残れないということでもあるんでしょうね。

海がすぐそばにあるだけでなく、雪をかぶった高い山も近くにあって、能登半島を越えれば富山湾まで広がっている。この自然環境のおかげで、いろいろな魚を味わうことができるんです。
そして、金沢の回転寿司屋さんは、全国規模の大きな格安チェーンのように、冷凍のネタを機械が握るシステムじゃないんです。職人さんが実際に包丁を入れて、手で寿司を握っています。
いい食材を、職人さんが直接握っている、ということなんですね。
だから、ふつうの街の安いお寿司屋さんより、金沢の回転寿司のほうがずっと美味しいという話は、ただのジョークじゃなくて、ある程度は本当のことなんじゃないかと、日本の人たちは思っているそうです。

わたしは旅行中、回転寿司をあまり食べません。
そもそも、旅行中にお寿司自体をそんなにたくさん食べるタイプじゃないんです。それに、どうしても食べるなら、小さなお店で大将が握ってくれるお寿司を食べたい。
あ、別に高いお寿司屋さんじゃなくてもいいんですけどね。
日本でお寿司を食べるなら、韓国で食べるよりメリットがあるのは、とんでもなく高い超高級店か、軽く食べられる中価格帯のお店のどちらかだと思っています。
ふつうにアクセスできるレベルの中〜高価格帯のお店なら、韓国でもクオリティの高いところを簡単に見つけられますから。
とにかく、いまいるのは金沢。だから、本当に回転寿司も美味しいのか、確かめてみたくなりました。
それで、ホテルのすぐ前にあるもりもり寿し、片町店に行ってみました。バス停のすぐ前なので、片町を歩いていると自然と目に入る場所にあります。

回転寿司というと、真ん中をベルトコンベアがぐるぐる回っているイメージがあったんですが、ひとりだと言うと、カウンター席に案内されました。
こちら側には「回っている」お寿司はありません。席の前にあるタブレットを見て、注文するスタイルなんです。
お寿司が回っているのを見ながら、お皿の色で値段を当てる、あの感じをちょっと味わいたかったんですが、それはできなくて残念でした。
でも、注文すると、目の前で魚をさばいて、お寿司を握ってくれるところを見られるのはよかったです。

最初に注文したのは、がすえびです。
今回の旅で食べたなかで、いちばん美味しかったものをひとつ挙げるなら、このえびです。やわらかくほどけるような食感で、最後にぐっと来る強い甘みが印象的でした。
うーん、でも、これは言わなきゃいけませんね。
言うしかないんです。
なぜかというと、わたしはこの質問に対する、自分なりの答えを見つけなきゃいけないからです。
金沢の回転寿司は、本当にほかの街のお寿司屋さんより美味しいのか?
正直に言うと、えび自体は美味しかったんですが、お寿司としては高い点数をつけられませんでした。シャリがちょっと硬かったんです。
幸い、噛んでいるうちにすぐにほどけたので、食べられないほどではなかったんですけど……全体的な完成度では、やっぱりお寿司屋さんのほうが上だな、という感じがしました。
ただ、食材のクオリティは本当に圧倒的です。これは、今回の旅のあいだずっと感じていたことです。金沢の海鮮は、本当にすごいんですよね。

次に注文したのは、きんめだいと、のど黒です。
金沢の代表的な魚といえば、やっぱりのど黒。それと、久しぶりに見たきんめだいも、この街なら美味しく食べられそうな気がしました。
そして、その予想は当たりました。どちらもすごく美味しかったです。旬じゃない魚なのに、こんなに美味しいなんて、ちょっと驚きでした。
でも、このひと皿は、わたしの失敗だったなとも思います。
高すぎるんです。写真に写っているこのひと皿、つまりお寿司4個で2,000円。きんめだいも安い魚じゃないですが、のど黒はもっと高いんですよね。
なにも考えずに食べたいものをどんどん注文していたら、あれ?これ、思ったよりけっこう高くなりそうだぞ、と思い始めました。

次に注文したのは、貝3種の盛り合わせ。メニューにくわしい説明がなかったので、それぞれがなんなのか正確にはわからないんですが、写真から想像すると、
いちばん右があわびで、真ん中がさざえっぽい。いちばん左はなんでしょう?みるがい?ほっきがい?よくわかりません。
3種とも火を通していない生のものでした。だから食感はちょっと硬めだったんですが、新鮮さを感じられて、それはよかったです。

メニューに数量限定と書いてあったので、注文してみました。価格がすごく安かったんです。2個で160円だったかな。
いかの耳。
実際には耳ではないんですよね。いかのひれの部分で作ったお寿司です。
いかの種類はわからなかったんですが、美味しかったです。独特な食感でした。上にのっていた生姜の香りが少し強かったのは、好みじゃないポイントでした。

ねぎとろ軍艦巻き。まぐろの脂身とねぎを一緒に細かく刻んで、海苔で巻いたお寿司です。失敗しようがない組み合わせですよね。当然、美味しかったです。
このあたりから、ちょっと悩み始めます。
もう注文の合計額が5,000円を超えていました。軽く晩ごはんを食べようと思って回転寿司に来たのに、もう5,000円を超えて食べている。全然軽くなかったです。
それで、もう食べるのをやめて、席を立つことにしました。明日は朝早くから動かないといけないので、ホテルに戻って、あたたかいお風呂に入って、早めに寝ようと思います。
さて、結論としてまとめると。
金沢の回転寿司は、ほかの街のお寿司屋さんより美味しいのか?という問いへの答えは……うーん、どうなんでしょう。
食材のクオリティが高いので満足度は高くなるんですけど、シャリはそこまで好みじゃありませんでした。
だから、回転寿司は回転寿司なんだな、という感じがしました。
それに、美味しい食材、いい食材を注文していくと、結局は回転寿司でも、けっこう値段が高くなります。コストパフォーマンスまで考えると……うーん、よくわかりません。
次に金沢に行くときは、回転寿司より、もう少し安く一通りお寿司を出してくれるお寿司屋さんを探そうと思います。きっとそこも、食材のクオリティは高いはずですから。
韓国のおじさん、zzoosでした。

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