
6泊7日の旅の最終日、いよいよ金沢での最後の夕食です。おいしい夕食で旅を締めくくりたい気持ちなんです。何日か前にイルマーレでおすすめしてもらったお店のうちの一軒に来ました。
木倉町の入り口にある大関です。
看板には「大衆割烹」と書かれていますね。
割烹は居酒屋とは少し違うお店です。手作りの料理を主力にするところなんですね。居酒屋はそれに比べて、もっと簡単な料理とともにくつろげる空間を提供するところで、酒場は料理やつまみよりもお酒が中心になるところです。
なので割烹はふつう、居酒屋や酒場よりも高めなんですが、「大衆」という言葉がついているので、それほど値段は高くないお店だろうと予想できます。実際、安めの居酒屋と同じくらいの価格帯です。

お店はかなり広いです。カウンター席も10席くらいあります。写真に写っていない奥のほうには、靴を脱いで上がって座れる部屋がいくつもあるんです。
午後6時ごろに着いたときは、お店はゆったりしていました。でも少し時間がたつと、お客さんでぎゅうぎゅうに埋まる、人気のお店なんです。
お店の主人らしきご夫婦と、その息子さんらしき中年の男性が一緒に働いている様子を見て、その人気の理由がなんとなくわかりました。常連さんが多いみたいなんですよね。

最初の注文は、刺身の盛り合わせと焼酎のソーダ割りです。
大きなピンク色の身はメジマグロでした。その下のきれいなエビは甘エビです。右側の白身魚はヒラメのようですね。日本でヒラメを食べることって、あまりないんですけどね。
左上は貝の一種のように見えて、その下にはサヨリがあります。サヨリの下によく見えないですけど、イカもあったんですが、イカの種類はよくわからないですね。
全体的にふつうだけど、すっきりとした刺身でした。金沢を代表する有名な海産物は盛り合わせから外れていましたが、そのぶん値段が安くてよかったです。久しぶりに食べるメジマグロもよかったですし。

メニューを見ると、おでんの種類がとても多いんですよね?それでこのお店の主力メニューは金沢おでんなんだな!と思って、おでんを何種類か注文してみます。
まず、真ん中の丸いおでんが、金沢を代表するおでんである車麩です。小麦グルテンで丸く作ったおでんだそうですが、だしをたっぷり含んでいるうえに、もちもちとした食感があって、めずらしくておいしかったです。
日本のおでんのなかでも、よく見かけるかまぼこも注文しました。とくに写真で見えるように、赤と白が渦を巻いているかまぼこを赤巻というそうなんです。この形のかまぼこも、金沢おでんの代表のひとつなんだそうですね。
そして、ふつうだけどわたしが好きなごぼう天もひとつ注文しました。ごぼうを魚のすり身で包んで揚げたものですね。
そして最後に、ここで食べたもののなかで、いや、今回の旅で食べたもののなかで、いちばん感動したまさにそれ、バイ貝のおでんです。
大人のこぶしくらいある大きなバイ貝をだしでよく煮たあと、注文が入ってからようやく取り出して、わたを傷つけないように、金づちで殻をそっと割ります。
そうやって、バイ貝のわたをひとつも傷つけずに、ぜんぶ、きれいに出してくれるんです。
わたしはもともと、サザエやバイ貝のような貝のわたが好きなんです。あのほろ苦い味が好きなんですよね。その味をひとつも逃さず、きちんと味わえるように用意してくれる、このおでんが、今回の旅でいちばんのメニューでした。


おでんがとても気に入って、日本酒を注文しました。お店の壁を見ると、お店の名前と同じ名前の日本酒がずらりと並んでいたんです。
お店が特別に頼んで作ったものなのかな?とちょっと調べてみたら、この大関という日本酒は、日本ではけっこう大衆的な日本酒のひとつなんですよね。たまたまお店の名前と同じ日本酒があるので、みんなもそれをよく飲むみたいです。
なので、わたしも一合をいただきました。


おでんが気に入って、もう何種類か注文してみます。
いや、本当は、バイ貝をもっと食べたくて追加注文をしていて、一種類だけ頼むのもちょっとなんなので、はんぺんと糸こんにゃくも一緒に注文したんです。
そのせいか、はんぺんや糸こんにゃくは、ただふつうの味でした。
ただ、バイ貝は、ああ、やっぱり、二回目に食べてもおいしいです。
バイ貝は680円で、ほかのおでんよりも3倍くらい高いんですよね?でも、これを食べるためなら、これくらいの出費はじゅうぶん払いたい気持ちになります。もちろん、あくまでも、個人的な好みがとても強く反映されたものですけどね。
ある程度おなかを満たしたあと、急いでお店を出ました。今夜は行くところが多いんです。
イルマーレに寄って、もう帰るとあいさつをしました。イルマーレの家族も、近いうちに韓国へ旅行に来るそうです。韓国に来たらぜひ連絡してねと言いながら、おたがいの連絡先を交換しました。
弘幸にもまた寄りました。たくさんの人たちと笑って騒ぎながら飲んでいたら、おもしろいおじさんに出会って、一緒におつゆやというお店に場所を移して、もっと飲みました。このお店も、とてもおもしろいところでした。
そうやって明け方まで飲んで、名残おしい気持ちをいっぱい抱えて、ホテルに戻りました。明日は朝早くから、韓国へ帰る準備をしなくちゃいけないんです。
韓国のおじさん、zzoosでした。
