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裏路地に隠れたワインバー

#30 プティプティ


金沢で迎える四日目の夜です。毎晩、片町で過ごしていました。路地をあちこち歩き回るうち、金沢中央味食街という、ちょっと大げさな名前の路地に目をつけていたんです。

小さな店が20軒ほど集まっている場所です。どの店もカウンター5〜6席ほどのごく小さな規模で、トイレは外の共同トイレを使うことになっています。

規模が小さい店ばかりだから、どこも似たようなメニューを扱っていそうなものですが、ホームページを見てみるとそうでもないみたいです。意外にも、店ごとにメニューがまったく違うんですよね。

というか、こんなに小さな路地が独自のホームページを持っていること自体、驚きです。

二軒目に行こうとしていた店が満席で、他の店を探しているうちにこの路地を思い出しました。独特な雰囲気を漂わせている場所だったので、一度はここで飲んでみたかったんです。

でも、いざ路地を二、三周してみても、どの店に入ればいいのか分かりませんでした。店の規模は小さいのに、中がまったく見えないんです。それに、店名だけではどんなメニューを扱っているのかも見当がつきません。

そうしているうちに、路地のいちばん奥でPetit²という店を見つけました。

フランス語でしょうね。プティ。小さな上付きの2は二乗という意味だから、たぶん「プティプティ」と読むのでしょう。小さくて可愛いという意味を強調したのだろうと思いながら、店の扉を開けました。

文字通り、小さくて可愛らしい店でした。先に座っていたお客さん三人を含めて席は5〜6席ほど。カウンターの向こうには小さな厨房。壁には手書きのメニューが貼ってありました。

とりあえずフレンチワインバーを掲げている店でした。白ワインをグラスで一杯注文しました。ドメーヌ・デュ・マージュ ソーヴィニヨン(Domaine du Mage Sauvignon)。フランス南西部、ガスコーニュ地方で作られているワインだそうです。ソーヴィニヨン・ブラン主体のブレンドのようです。軽やかで飲みやすかったです。安価なワインだとは思いますが、じゅうぶん気持ちよく飲めるワインでした。

壁に貼られたメニューをゆっくり読んでいたら、オニオングラタンスープを見つけました。一軒目で日本酒をたくさん飲んだせいでしょうか。温かいものが食べたくなったんです。

値段があまりに安かったので、正直あまり期待していなかったのですが、意外と美味しかったです。値段が値段なので、材料をふんだんに使っていないのは感じられるものの、それでも旨味がしっかり感じられます。温かい料理を食べて、気分も良くなりました。

それでワインをもう少し飲んで、焼酎ソーダ割りも注文しました。メニューに書いてあった生ハム・ハモンセラーノも頼んでみました。

突然大きな鉄の台を取り出されたので驚いたのですが、そこに豚の脚を掛けてハモンを切ってくれました。そういえば、日本を旅行中に生ハムやハモンを食べると、いつもクオリティがとても高かった記憶があります。

小さくて可愛い、ただ安いだけの店だと思っていたのですが、意外にもその価格の中でちゃんと作ろうとする努力をしている店なのだと感じました。

店主さんはサッカーをとても愛している方でした。それで一緒にサッカーの話を少ししました。正直、わたしはサッカーにあまり詳しくないのですが、サッカー好きなら孫興民(ソン・フンミン)、李康仁(イ・ガンイン)、金玟哉(キム・ミンジェ)くらいの名前は知っていますから。

そうして日本サッカーと韓国サッカーについて話しながら、しばらく盛り上がりました。

いい店でした。

それに、この路地もおもしろい路地だと思います。もしまた金沢に来ることがあったら、この路地の他の店にも行ってみたくなりました。

韓国のおじさん、zzoosでした。


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zzoos

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