


今回の富山の旅は、半日だけの短い外伝のようなものでした。金沢の旅で余った時間を使った、お試しみたいなものだったというか。
こういうのを「旅」と呼んでいいのか、よくわかりません。ただの短い散歩みたいなものでしたね。


ホテルの窓の外に雨が降っているのを見て、とっさに思いついた旅、いえ、散歩でした。
もちろん、世界でいちばん美しいというスターバックスみたいなものは、あらかじめ情報を持ってはいました。隈研吾のガラス美術館みたいなものも。
雨が降っているのを見た瞬間、環水公園の雨の夜景を撮らなきゃ!という感じで、すでに持っていた情報に、いまの状況をとっさに組み合わせた結果だったんですよね。



そうして富山の雨の風景を、少しだけ見ることができました。
だいたい6〜7時間くらいの短い散歩でしたから、そんなにたくさんの場所を回ったとは言えませんが、富山の印象は良かったです。
こぎれいな中小都市の姿でした。観光地というより、生活する街としての簡潔な感じが良かったんです。観光客の多い街って、ちょっと雑然としているじゃないですか。
だからといって、地方の小都市みたいに静かで閑散としすぎて、人の姿もあまり見られない、そんな小さな街ではないのも良かったです。人口が40万もあって、富山県の中心都市なのだから当然なのでしょうけど。



富山は、戦争によって街が完全に破壊されたあと、格子状の道路をはじめ、現代的な計画都市として開発された場所だそうです。金沢が戦争の被害をまったく受けず、伝統の街並みがすべて生きているのとは正反対の道を歩んだわけですね。
そのおかげで、富山の街は広くて、まっすぐで、こぎれいです。その道路の上を、路面電車が街のあちこちを走れるようにもなりました。
こういう点が、金沢と富山の雰囲気をまったく違うものにしています。昔はどちらも加賀藩の土地で、いまも新幹線で20分しかかからない、すぐ隣の街なのに。



廃墟のなかから現代的な計画都市として開発を進めたのは、名古屋と似たようなストーリーです。名古屋もやはり、広い格子状の道路の計画都市ですよね。
だとしたら、富山も名古屋みたいに面白みのない街なのか?と言われると、それはちょっと違います。
どうしても、街の規模そのものが違うんです。名古屋は230万人が暮らす、日本の三大都市のひとつ。道路の幅も違うし、経済の規模そのものが違います。富山は計画都市とはいっても、地方の中小都市です。人口もずっと少なくて、経済規模も差が激しいですよね。
だから街の雰囲気が、大都市のそれとははっきり違います。こぎれいで整っているけれど、大都市のように雑然とはしていない。そこから来る心地よさがあります。


たった半日歩き回っただけで、ずいぶん話が多いですね。それだけ魅力的な場所で、次はぜひ一度、きちんと旅をしてみたい場所だったからです。
富山の繁華街の裏路地で、おじさんたちと一緒に杯を交わす、そんな旅を近いうちに計画してみようと思います。
もちろん、つまみは富山湾で獲れた新鮮な海産物でなくちゃですよね。それが富山のいちばんの魅力なのですから。
韓国のおじさん、zzoosでした。
